そよ風の家〜太陽の恵みを楽しむ家
埼玉県吉見町



夫婦二人だけ住まいなので、大きな家はいらない代わりに、
停年後ゆったり暮らせる居心地の良い家にすること
「とにかく、明るくて暖かい家にしてください!!」の大合唱で始まった家づくり。

周辺には田園風景が広がり敷地も広く
本来であれば日当たり抜群の家ができる好条件揃いの敷地です。

しかしながら、朝の光を期待したい東側に2階建ての離れが建ち、
冬の朝、寒さに震えながら台所に立つと、真っ暗でなんとも気が落ちこんでしまうと言います。
また、南庭に面した一番日当たりの良い場所には、広縁とそれに続く客間。
普段はほとんど使ってないスペースに良い条件のところを占拠されていました。

東側の離れを取り壊すことは考えられませんでしたので、
冬至の朝でも光をたっぷり取り込めるプランを、と設計がスタートしました。

「明るくて暖かい家」という部分では、夫婦共通の要望だったのですが、
困ったことに?!夫は、和風の家、妻は洋風の家が希望です。
妻は自宅で茶道教室を開いているのでお茶室も必要とのこと。
それなら!!
玄関とそれに続くホールとトイレ、茶室は和風に、
ホールから入った居間から先はすべて洋風にしましょう、とご提案しました。

構造:在来木造2階建
敷地面積:1175.23u(355.50坪)
建築面積:99.77u(30.18坪)
延床面積:117.99u(35.68坪)
建築費:2300万円
正面右側(東)の平屋部分が食堂と台所。写真では見えませんが、
妻壁部分にハイサイドライトがはめこんであり、朝から夕方までずっと安定した光を
天空から取り入れることができます。「月あかりもきれいなんですよ!」と喜びの声も。

正面左側(西)の下屋(低い屋根)の部分が玄関とその横に続く茶室前の庭です。
外観はどっちかというと和風・・・・

真ん中の大きな上の窓は、居間の吹き抜け部分です。
2階の屋根の上にのっているガラスは「そよ風」の部材です(そよ風については後述)






←和風をかなり意識した玄関ホールです。正面には下部に坪庭を楽しむ窓、上部には紫色の越前和紙を貼って。左手が茶室に入る襖です。右手のドアを入ると洋風の居間へ。床は桜フローリング。




→こちらも、和風を意識したトイレの内部。夜、照明をつけると手洗いカウンターが行灯のように柔らかく光ります。


めいっぱい!洋風の居間。冬、吹き抜けの高窓からさんさんと太陽光が差込みます。
直射日光だけでなく、屋根で集めた暖かい空気を床下にまわして床暖房をする
「そよ風」のシステムも取り入れた、冬対策万全の住まいです。

正面の吹き抜けの室内に面した飾り窓は2階の寝室へ、
右手前の飾り窓は北側の書斎へ続いています。
この飾り窓を通して、冬は居間の暖かい空気がそれぞれの部屋をめぐり、
夏は、風の通る道として活躍します。単なる飾りじゃないんですよ。
居心地の良さを約束してくれる大事な裏方なんです。


「そよ風」のシステムって何!!

簡単に言えば、太陽熱で屋根裏の空気を暖め(集熱)、
暖まった空気を床下のコンクリートにためて(蓄熱)、床暖房をする、というシステムです。
夏は、暖まった空気を屋外に出し、貯湯槽でお湯を作ります。
夏の夜〜朝方、涼しい空気を室内に取り入れるという涼房のオマケもついてます。

「OMソーラー」と言えば、知っている人も多いかもしれませんね。
それと、考えた方はまったく同じです。

OMはパッシブソーラーシステムとも言われていますが、
完全にパッシブ(自然の摂理のみを利用した方式のこと)とは言えません。
暖かい空気は、自然の摂理で屋根の最上部に集まる(上昇気流)のですが、
その暖かい空気を床下へ落とすためには、強制的に機械ファンで送風しなければならないからです。
このファン(ハンドリングボックスと言います)を作っているのが滑ツ境総機さんです。

「OMソーラー」は、加盟工務店しか施工が出来なかったのですが、
OMにハンドリングボックスを提供していた滑ツ境総機さんが、
誰でもが使えるソーラーシステムを!ということで、「そよ風」の販売を一般にも始めました。
システムの詳しい内容は、滑ツ境総機さんのHPへどうぞ。

上のブリキの箱から下へ出ている筒が立ち下がりダクト。この立下りダクトで暖かい空気が床下へ運ばれます。右斜め下のダクトは、ハンドリングボックス(右の写真)につながっています。 2階天井裏に設置したハンドリングボックス。ここが、そよ風の心臓部です。冬は、暖かい空気を床下へ、夏は、暑い空気を外へ、貯湯槽へとファンで振り分けます。





リビングの北側にある3帖の書斎。正面左側にある筒状のものが、上で説明した立下りダクトです。

日当たりはありませんが、ダクトの近くなので、床があったか。パソコンや読書など、直射日光があると逆に不快な思いをしてしまう書斎にはぴったりの場所ですね。

入り口の向こうはキッチン。奥さんと話しが弾みます。
←居間に面しているこの飾り窓が意外に明るい。夏は、北へ抜ける風の通り道になります。


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